リンの生理作用と食事摂取基準

リンは必須ミネラルの内、カルシウムに次いで体内での存在量が多く、その80%がカルシウムと共に骨や歯をつくる際に利用されます。神経や筋肉にも存在し、神経の伝達やナイアシンの作用に役立っています。現在の食事事情では不足することはほぼありえないことですが、不足すると骨が柔らかくなったり、発育不全を起こします。逆に多く摂りすぎると、カルシウムの排泄が促進され、カルシウムが不足してしまいます。日常的に食べるほとんどの食品、特にインスタント食品や加工食品に多量に含まれているので過剰摂取に注意しなければ、カルシウム不足を悪化させてしまいます。

リンの摂取を避けたい人

  • 骨粗鬆症の患者
  • 腎機能の悪い人

リンの生理作用

リンはカルシウムの吸収を助け、骨と歯の成分となります。また、神経の伝達や炭水化物、脂質、たんぱく質の代謝に関与し、細胞膜を構成しています

リンの過剰症

  • カルシウム吸収阻害
  • カルシウムの排泄
  • 骨粗鬆症
  • 副甲状腺肥大
  • 腹痛
  • 下痢
  • 嘔吐

リンの欠乏症

  • 骨が弱くなる
  • クル病
  • 歯槽膿漏
  • 発育不全
  • 体重減少
  • 筋肉の衰え
  • 疲れやすい

リンの吸収促進

  • 加工食品類

リンの吸収阻害

  • カルシウムの過剰摂取

リンの食事摂取基準

リンの摂取基準
年齢(歳)1日の目安量 (mg)上限量(mg)
0~5(月)120
6~11(月)260
1~2600600
3~5800700
6~7900900
8~911001000
10~1112001100
12~1412001100
15~1712001000
18~2910009003000
30~4910009003000
50~6910009003000
70以上10009003000
妊婦(付加量)+0
授乳婦(付加量)+0

資料元: 厚生労働省2010年版食事摂取基準より

リンを多く含む食品

リンは、普段食べているほとんどの食品に含まれます。特にインスタント食品や加工食品、清涼飲料水の食品添加物に含まれているため、摂取過剰になることはあっても欠乏することはほぼありません。カルシウム不足の食生活において、リンの過剰摂取はカルシウム不足を助長し、悪化させるだけなので、総合的な栄養バランスの面からもインスタント食品や加工食品に頼りすぎるのは良き結果を生みません。


食品名1食分(g)含有量(mg)
田作り30690
するめ50550
わかさぎ80(3尾)280
どじょう40(5尾)276
ししゃも60(3尾)258
いわし(丸干し)40228
そら豆50(10粒)220
プロセスチーズ30219
ヨーグルト210(1カップ)210
スキンミルク20200
牛乳210195
大豆30174
木綿豆腐150(1/2丁)165
卵黄20114