コバルトの生理作用と食事摂取基準

コバルトは1935年にオーストラリアやカナダの牧草地で、羊や牛が貧血や筋萎縮を起こして死亡する病気の原因として発見され、調査の結果、コバルトがビタミンB12の構成成分であることがわかり、悪性貧血を防ぐ働きに注目が集まりました。コバルトはビタミンB12と同じく、動物性食品から広く摂取しなければ不足してしまうので、厳格に菜食主義を守っている人は要注意のミネラルです。

コバルトの生理作用

コバルトは、ビタミンB12を構成する成分であり、造血作用に不可欠なミネラルです。その作用のほとんどはビタミンB12によるもので、悪性貧血を防いだり、神経の働きを正常に保つ役割を持っています。また生体バイオリズムの正常化にも関わっています。

コバルトの過剰症

特に過剰症と呼ばれるような症状は認められません。

コバルトの欠乏症

ビタミンB12の欠乏症と同じ症状が現れます。

  • 悪性貧血
  • 神経関連の障害
  • 体臭
  • ふけ
  • 動悸
  • 月経異常
  • 口の炎症
  • 赤血球肥大
  • 記憶力低下
  • 攻撃的
  • 不眠症
  • 早期老化

コバルトの吸収促進

  • レバー
  • 肉類
  • 魚介類
  • 乳製品

コバルトの吸収阻害

  • 菜食主義

コバルトの食事摂取基準

コバルトの摂取基準
年齢(歳)1日の推奨量上限量
0~5(月)
6~11(月)
1~2
3~5
6~7
8~9
10~11
12~14
15~17
18~29
30~49
50~69
70以上
妊婦(付加量)
授乳婦(付加量)

コバルトは健康維持に必要不可欠な必須ミネラルとされていますが、1日の目安量と目標量、及び上限量の全てにおいて定めはありません。

コバルトを多く含む食品

コバルトは主にレバー、肉類、魚介類、乳製品などビタミンB12を含む動物性食品が主な供給源となります。植物性食品では、ごく例外として納豆やもやしなどに含まれている場合があります。ただし、葉菜類に多く含まれているコバルトはビタミンB12の構成成分にはならない(※1)ので注意が必要です。

(※1)コバルトを合成する特殊な微生物が植物や人の腸内には存在しない。